どんな疾患？

筋萎縮性側索硬化症（amyotrophic lateral sclerosis、ALS） は、
進⾏性の筋⼒低下や筋萎縮を来す難治性の神経疾患です。

疾患の特徴

病理学的に、脳脊髄にある運動神経細胞の変性・細胞死、異常たんぱく質の蓄積が特徴です。
ALS患者のうち、約10％は家族性であり、30種以上の責任遺伝⼦に変異が⾒出されています。
その⼀⽅で、90％は家族歴のない孤発性です。

グルタミン酸の放出を減少させることにより神経細胞を保護する効果を持つ
リルゾールなど対症療法薬はありますが、根治治療薬はまだありません。
病態機序として、RNA代謝障害、タンパク分解機構の障害、
ミトコンドリア機能異常などが想定されています。

研究状況

これまで、ALS患者さんから樹⽴したiPS細胞を⽤いて、
TDP-43、SOD1 などの異常タンパク質の蓄積病理の再現、
細胞死メカニズム、神経興奮性 亢進などの病態機序が研究されてきています。

戻る